物語の舞台は西暦2013年、ネットワークが発達した近未来の日本です。ある日、その年の夏の海で知り合った三人組の女の子のうちの一人、岡野由香からビジュアル・メールが届きます。クリスマスパーティーの招待状です。
その頃、江珂(こうか)高校のあるアクアタワーに何者かが侵入し、クリスマスパーティーのために集まっていた3-Bの生徒を人質にとります。
寝坊してパーティーの準備に遅れた由香は校内の異変に気づきます。そしてプレイヤーの元に由香から強制着信が入ります。
「アクアタワーをハッキングしてみんなを助けて」
由香によって書き換えられた新しいOSを使って、捕まった生徒たちを救出するべくアクアタワーのハッキングに挑みます。
■2013.12.11 追記 NOel3の舞台は2013年の12月24日です。そう、いつのまにか現実の世界が、近未来を描いたこのゲームに追いついてしまったわけです。 その近未来に生きる身として改めてこのゲームを振り返ってみると、現実世界でも実現したものやそうじゃないものなど、なかなか興味深い内容になっています。ネットワークが発達してすべての端末がオンラインで繋がり、IDも管理されているという設定はいい線いっているんじゃないでしょうか。まあ15年という期間(このゲームは1998年に発売)だと社会や人々の生活習慣はそれほど大きくは変わらないので、この世界観も予測できる範囲内かなとは思いますが。ガジェットに関しては、スマホっぽい携帯端末を使っているのはずばり的中といった感じです。 実際にここは違うかなという部分は、まずはパソコンのディスプレイ。NOeL3に出てくる端末はほとんどCRTの分厚いディスプレイですが、今じゃ個人でも当たり前に液晶の薄いものを使っています。また、このゲームの中ではビジュアルフォンというテレビ電話によってコミュニケーションをとっていますが、現実にはテレビ電話は実用化されているものの街中で普通に使うレベルには一般的になっておらず、多くの人々は今もテキストが主体のやりとりを行っています。技術的な問題ではなく、日常的なコミュニケーションにおいてはみんなそれほど映像や音声に重きを置かなかったということだと思います。もっとも主人公たちがLINEのようなテキストメールでやりとりしたとして、それはゲームとしておもしろいのかという話ですが。 今回この文章を書くにあたって久々にプレイしてみましたが、プレステ1という化石のようなハードで動作するものにも関わらず、意外と古さを感じませんでした。それはきっと完成度云々ではなく、制作した方々が情熱を持って作ったからなんだろうなと思います。最初に書いたように現実とゲーム内世界の年が重なったわけですが、それでもやはり近未来感をこのゲームからは感じます。技術的には現実の方が上回っている部分もあるのに不思議です。広い部屋にパソコンが一台直置きされているなんてところがそう感じさせるのでしょうか(科学技術関係なし)。 ちなみにこのソフト、意外と売れたらしく中古屋でもたまに見かけるので、まだやったことのない人はぜひプレイしてみてください。今じゃソフトを入手することよりも、プレステ1のソフトを動かせるハードを探すことの方が大変かもしれませんが。もちろんプレステ2でも動作しますが、うちのプレステ2はかなりガタがきていました(笑 |
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